新しい避妊薬「スリンダ錠(ミニピル)」について
こんにちは。にへいファミリークリニック婦人科医の林博美です。
今日は新しく使えるようになった避妊ピル 「スリンダ錠」 についてご紹介します。
スリンダ錠ってどんなお薬?
スリンダ錠は「ミニピル」と呼ばれるタイプの低用量ピルで、黄体ホルモンのみを含んでいるお薬です。
これまで広く使われてきた低用量ピル(LEP)は「エストロゲン」と「黄体ホルモン」の両方を含んでいますが、スリンダ錠はエストロゲンを含まないのが特徴です。
これまでピルが飲めなかった方にも
エストロゲンを含む低用量ピルは、血栓症のリスクなどの理由で使えない方がいらっしゃいました。
たとえば…
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喫煙されている方
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40歳以上の方
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偏頭痛(特に前兆を伴うもの)がある方
こうした方々にも、スリンダ錠なら避妊ピルを選択できる可能性が広がりました。
副作用について
低用量ピルと比較すると副作用としての不正出血が多いと言われています。3か月ほど飲み続けていただくとおさまってくるケースが多いので、まずは継続をお勧めしています。
その他の副作用でスリンダ錠でよく見られるものは、
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月経周期の変化
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頭痛や気分の変動
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乳房の張り
などです。
エストロゲンを含まない分、血栓症のリスクは少ないとされていますが、完全にゼロではありません。処方の際には必ず医師の診察が必要です。
当院での処方について
当院ではスリンダ錠を 自費で処方 しています。
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費用:1か月分 3,300円(税込)
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診察後に処方が可能です
- 副作用など経過観察した後は長期処方も可能です。
避妊だけでなく、生理痛や月経にまつわる症状の軽減にもつながるケースがあります。
さいごに
「ピルを飲みたいけれど、体質的に無理だと言われた」
そんな方にも新しい選択肢ができたのは、とても大きな進歩です。
ご自身のライフスタイルに合った方法を一緒に考えていきましょう。
気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
にへいファミリークリニック千葉
産婦人科 林博美