頭痛
日本人の4人に1人は悩まされていると言われている頭痛ですが、放置すると日常生活に支障をきたしたり実は大きい病気だったり・・ということもあります。
頭痛の原因は様々ですが、ぜひ知っておいてもらいたいのは「生命に関わる頭痛」と「薬でよくなる頭痛」です。
また頭痛がすると脳梗塞の前兆かと心配して受診される方も多いですが、脳梗塞の前兆で頭痛がすることはあまりありません。脳梗塞になっても頭痛がない方がほとんどです。
生命にかかわる危険な頭痛は?
① 突然始まった頭痛
くも膜下出血や脳出血のように血管が切れて出血すると突発的に強い頭痛が始まります。「突然バットで殴られたような痛み」と例えられることもあります。
吐気を伴うことも多くひどい時は意識障害も起きます。このようなときはすぐに救急要請をする必要があります。
くも膜下出血などでも時には痛みが軽いこともあります。当院でも2~3年に一度、歩いて受診された方でくも膜下出血や脳出血の方が見つかります。放置すると二回目の出血が起こり死亡することもあるので痛みの程度が軽くても突発性の頭痛は注意が必要です。
② 毎日のように続いて徐々にひどくなっていく頭痛
脳腫瘍や慢性硬膜下血腫などで起きます。
病気の場所によっては頭痛に手足のまひや言語障害が伴いますが、頭痛だけが症状のこともあります。
薬でよくなる頭痛は??
いわゆる頭痛もちと言われるような方の多くは片頭痛と緊張型頭痛です。日本では片頭痛の方が800万人(女性の8人に一人)、緊張型頭痛の方が1500万人くらいいると言われています。
特に片頭痛は強い頭痛で生活の支障となることが多いですが、片頭痛にはよく効く薬がありますのでしっかり治療して頂きたいと思います。
頭痛には他にも中年男性に多い二か月くらい毎日繰り返す群発頭痛、原因がよくわかっていない一次性頭痛(労作性・咳嗽性・雷鳴・性交時などがあります)、副鼻腔炎による頭痛、薬物乱用頭痛などがあり、どれもよく見つかります。朝だけ頭痛で調子が悪い中学生くらいに多い起立性調節障害などもあります。
自分がどのタイプの頭痛なのか判断するのはとても難しいと思いますので、どうぞお気軽にご相談ください。