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尿漏れ・尿失禁

尿漏れ・尿失禁とは、自分の意志と関係なく尿が出てしまう症状のことで、中高年の女性に多く発症します。

命にかかわるものではないですが、運動や外出するのが不安、人と会うのもおっくうになってしまった・・・など生活の質を下げてしまう原因になります。

誰にも相談できずにいる方も多く、そもそもどこを受診するのかわからないと言った方も多くみられます。

当院の婦人科でも尿失禁のお悩みに対応していますのでどうぞご相談ください。こちらでは女性に多い尿失禁についてご説明します。

 

①くしゃみや咳、笑うと尿が漏れてしまう=腹圧性尿失禁

くしゃみや咳・大笑いしたとき、重いものを持ったとき・・・などおなかに力が入って尿漏れが起きる方は腹圧性尿失禁と言われるタイプで、女性の尿失禁の中で最も多いです。

経腟分娩の回数が多い・加齢・肥満・便秘がちで排便時強くいきむ・喘息で咳が多いなどの原因で骨盤を支える筋肉(=骨盤底筋)が緩むことで起こります。

治療

1.骨盤底筋体操
緩んでしまった骨盤底筋を鍛えるのが一番の治療になります。体操がありますのでご指導させて頂きます。1か月ほど頑張って続けていただくと効果が出てきます。
2.生活指導
普段の生活をお聞きしてカフェイン摂取や飲水タイミングの調整をしたり、肥満がある場合は減量して頂くだけで改善することがあります。
3.薬物療法
膀胱の収縮を弱める飲み薬があるので内服することもありますが、薬物療法は補助的な役割で上記1.2より効果が弱いと思って頂く方が良いと思います。
 
 

②突然の尿意を我慢できず漏れてしまう、水の音を聞くと尿意をもよおす=切迫性尿失禁

 
なんのきっかけもなく膀胱が突然収縮してしまうことで起こるのが切迫性尿失禁です。水音が刺激になることもあり、台所仕事をしているとどうしても尿漏れしてしまう・・・という方もいます。強い尿意で我慢することができず、尿失禁や30分おきにトイレにかけこむなど生活の質を下げる大きな原因になってしまいます。
なぜ膀胱の収縮が起こってしまうのかについては、脳や脊髄の病気で起こる神経因性のものと出産や加齢による骨盤底筋のゆるみによる非神経因性のものがありますが、明らかな原因がわからないものもあります。
 

治療

1.骨盤底筋体操
腹圧性尿失禁と同様、骨盤底筋を鍛えることが有効です。1か月ほどで効果が出てきます。
2.生活指導
尿失禁が心配で頻回にトイレに通ってしまう方には、膀胱訓練といって尿を膀胱に溜めておく練習が効果的です。最初は40分、次は50分、1時間・・・とトイレに行く間隔を少しずつ開けていくことで膀胱が尿を溜められるようになります。
3.薬物療法
切迫性尿失禁には効果的な薬剤があります。上記1・2と組み合わせて使用することで改善が期待できます。
 

③腹圧性+切迫性尿失禁=混合性尿失禁

尿失禁のタイプは上記2つを明確にわけられないことも多くあり、混合性尿失禁と呼ばれます。治療も上記2つを合わせたものになります。
 
 
 
一言に尿失禁と言っても、それを起こす原因やライフスタイルはさまざまです。
皆様にあった治療法を選択していきますのでどうぞお気軽にご相談ください。

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