生理不順
正常な生理の間隔を知っていますか?
25~38日 です。
*生理の1日目から、次の生理の1日目までの日数です
生理不順の原因は無排卵にあることが多いです。自分が排卵しているかどうか知るために、基礎体温の測定をお勧めしています。
最近は手書きの記録だけでなくアプリで管理ができたり、体温計からアプリに直接記録してくれたりする便利なグッズが出ています。
自分の体調を見直すきっかけにもなっておすすめですよ。
生理間隔の異常
生理の間隔が短い:頻発月経
25日未満で生理が来る状態。
頻発月経の原因
排卵がある
・卵胞期短縮症
排卵までにかかる期間は約11~24日ですが、これより短い期間で排卵してしまう状態です。加齢に伴い卵巣機能が低下した方でよく見られます。
・黄体機能不全
排卵後に卵巣から分泌される黄体ホルモンが十分に出ないことで生理間隔が短くなる状態。不妊や不育症の原因になることもあります。
排卵がない
初経から数年の若い人や、閉経が近づいた更年期に多いです。卵胞が発育せず排卵しないため、生理の間隔が短くなったり長くなったりします。
不正出血かも?
生理かと思っていたら実は不正出血だったということもあるため、不正出血の検査もおすすめしています。
不正出血の検査(症状に応じて) |
・超音波検査 ・子宮がん検査 ・クラミジア淋菌検査 ・細菌検査 |
生理の間隔が長い:稀発月経
38日以上で生理がくる状態。
稀発月経の原因
ストレスや体調の変化などに伴って起こる一過性のものと、排卵がうまくできていないケースがあります。後者の場合は不妊症の原因になります。
38日以上の周期で定期的に生理があるのであればすぐの受診は必要ありませんが、妊娠を希望する場合は早めの相談がおすすめです。また3か月以上生理が来ないのは「無月経」と言われる状態になりますので、その場合も受診をおすすめしています。
排卵がうまくできない:多のう胞性卵巣症候群(PCOS)
はっきりした原因は不明ですが、卵巣内の男性ホルモンが多いために排卵ができなくなる病気です。生理不順以外の自覚症状として、20%くらいの方に下記の症状が出ます。
□多毛
□にきび
□声が低くなるなどの男性化徴候
□肥満など
高プロラクチン血症やインスリン抵抗性といった他のホルモン異常を合併することもあります。不妊症や子宮がん、糖尿病などの原因になるため、早めの診断が望ましいです。
生理不順の治療
生理不順は、検査で身体に大きな異常がないことがわかっていて、生理不順が日常生活に支障をきたしていない場合は治療の必要はありません。睡眠やストレスコントロールなどで生活を整えてあげると改善することもあります。
治療を希望される場合は、妊娠の希望によって治療法がわかれます。
すぐに妊娠を希望しない場合
低用量ピル、黄体ホルモン製剤、漢方など
すぐに妊娠を希望する場合
排卵誘発等を行い妊娠を目指す、漢方など